東大病院、患者情報1027人分含むノートパソコンを一時紛失
東京大学附属病院(東京都文京区)は2月17日、患者情報1027人分が保存されているノートパソコンを一時紛失したと発表した。発表によると、2月10日午後8時頃、同院の専門研修プログラムに所属する医師が患者の診療情報を保存しているノートパソコン等を電車内に置き忘れ紛失した。同パソコンには、2014年1月~12月に同院の1診療科を受診した患者の一部1027人の診療情報(患者ID番号、氏名、年齢を含む診療情報の一部)が記録されていた。うち942人については生年月日、住所も記載されている。
同パソコンは紛失翌日の11日朝9時に千葉県内で発見され警察へ届けられたが、同院が千葉県警に保管されていることを確認したのは16日午前8時30分だった。直ちに回収し、ファイルのログを確認したところ、紛失時間帯におけるアクセス記録は無かった。パソコンとは別におよそ20人~30人の患者ID番号、診療情報の一部を記したメモ紙も紛失していたが、氏名、生年月日、住所は記載されていないので患者の特定につながる可能性は低いと考えられる。同院は紛失発覚後に該当患者へ説明とお詫びの文書を発送し、回収後は回収事実とファイルへのアクセス記録が無いことを報告した。関係機関へも報告をしている。個人情報を匿名化せずパソコンに保存し院外に持ち出したことは、個人情報保護のルールに違反している。同院は今後、ノートパソコンの管理と個人情報保護の重要性について全員に改めて教育・指導を徹底し、再発防止に努めるとしている。
・診療情報が保存されているノート型パソコンの紛失及び回収について(東京大学附属病院)
http://www.h.u-tokyo.ac.jp/oshirase/archives/20150217.html