言葉の力
こんにちは。コンサルタントの赤股です。
昼休みに歯の治療をしたのですが、麻酔が効きすぎてサシスセソ、ハヒフヘホ辺りがうまく喋れません。こんな時に書くことではないのですが、「力のある言葉」について最近考えたのです。
抽象性(または普遍性)と具体性を兼ね備えた言葉は本当にパワフルです。提案書や報告書などのプレゼン資料を作っていると、お客様から具体的に書いて欲しい、とよく言われました。なので何も考えずに「具体的な」ことなど書き連ねていると、こんな瑣末な話は要らないと言われてしまう。それなら、と抽象度を上げてみると、こんな毒にも薬にもならない話は要らないと言われる。本当に困ったものでした。
占い師を想像すると良いと思います。彼らは節約の仕方とか歯磨きの仕方とか教えてくれるわけではなく、人生や愛のような抽象的・普遍的な事柄について示唆を与えます。でも、「善行を積んでいればきっと良いことがある」のような毒にも薬にもならないようなことばかり言っていては客はつきません。抽象的でありながらリアルで刺さってくるような言葉が必要なのです。
抽象性と具体性を兼ね備えた言葉にこそ力があるのです。ただ、われわれは占い師ではないので、そこに「論理性」を加える必要があります。つまり、
力のある言葉=抽象性+具体性+論理性
ということでしょうか。
コンサルのような仕事に従事していると、論理性と情報量ばかりを重視する傾向があり、深みがなかったり、刺さって来なかったりすることが多いです。特に我々若いコンサルタントはロジカル馬鹿に陥る傾向があります。
このことを肝に念じて、自らの言葉の力を磨いていきたいと思いました。
こんなことを考えるキッカケになったのが、あるお客様とのやり取りでした。とあるビジネスモデルについて、情報の流れやシステム構成が複雑で中々論点を掴めないでいました。そんな時に普段静かな部長の方が、50文字位の言葉でそのビジネスモデルを表現してくれたのです。霧が晴れるような感じでした。本当に綺麗で力のある言葉だったなぁと感心したのです。